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フィドルを弾けない
だから悲しみを音楽にできない

君を知らない
いつ君が泣いたか
何が君を泣かせたか
どうして君が泣いたかを
知らない、あるいは
僕らはまだ出会ってすらいないのかもしれない
夢遊の時間の中でさえ

君はユニーク
膜がある
薄く、低反発の、白い、柔らかな、膜。
それは君を包んでいて
誰も触ろうとして拒まれる
柔らかさゆえ拒まれたことにさえ気づかず
柔らかな拒絶が君のやさしさ

僕はユニーク
殻がある
薄く、固く、白い、脆そうな、殻。
それが僕を包んでいて
触ろうとしたものを拒む
接した瞬間がわかるように毅然と
固い拒絶が僕の悲哀

フィドルを弾けない
だから悲しみを音楽にできない

膜を、殻を、越えて交われなくても
かまわない、踏み込むことが望みではない
膜を破らず殻を割らず
出会う
その出会いかたこそユニーク

海に、言葉に、赤い水に、歌に。
君の愛した岬で。
いつかの。
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水、ほどなく
サボテンは枯れた。
すれ違いざま伸び上がり
熱に沈んだ。柵は連なり
簡単なまじないの一つに紡ぐ

水、ほどなく
サボテンは枯れ。
拡散し肥大し影へと埋まり
錆び付いた。ざらつき
さざなみ立ってうろつく

水、ほどなく
サボテンは枯――
被膜は割れ形なく
攫われた。風に撫でられ
どうどうと逆巻く

決してそんなことに
口調は迷う
緑のパターンを
フラクタルを
シルエットさせる
断片的詠唱の一区画に


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